2018年シーズンのオリックスバファローズ振り返り

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 2018年シーズンはセリーグ3連覇の広島を破ってソフトバンクが日本一に!西武のリーグ優勝がかき消されるくらいに、ソフトバンクの圧倒的な強さが目立ちました。控えにもレギュラークラスがいる選手層の厚さが凄まじい…。明石川島福田欲しい...欲しくない?
 さて、オリックスはというと今年も4位。ロッテと楽天が弱かったおかげで4位にはなれましたが、相変わらず微妙な順位…。大谷増井が抜けた今年の日ハムは倒せないといけないと思うんだ。
 
 この記事では2018年シーズンのオリックスバファローズを振り返ってみます。
 

去年の振り返り記事を見てみる

 
 2017年も振り返り記事を出していましたが、そこで開幕スタメンと順位の予想をしていたので比較してみます。

okurashougi.hatenablog.jp

 
開幕スタメン予想
1中 後藤
2二 大城
3右 吉田正尚
4DH ロメロ
5一 マレーロ
6左 T-岡田
7三 小谷野
8遊 安達
9捕 伊藤
 
実際
1中 宗
2二 山足
4右 ロメロ
5一 小谷野
6DH マレーロ
7三 大城
8捕 伊藤
9遊 安達
 
 オープン戦では外野手転向した宗とルーキーの山足が大活躍!打って走ってと打線の得点に大きく貢献しました。ああ、あの頃は夢があった(遠い目)
 開幕スタメンにもその二人が名を連ねました。一二番以外は大体予想通りでしたね。
 
 
 
 

福良采配

 
 バント多用、謎代打、リリーフ酷使、早すぎる守備固め、鈴木晃平と小島の起用などなど、散々批判されてきた福良采配。いくら福良が選手から慕われていようが、こんな采配してる監督でファンは納得しない。そんな異様な采配の中でも、チームの順位だけでなく選手生命にも関わるリリーフ酷使について書きます。
 
 このチームの継投策は特殊です。普通のチームは「リード」か「ビハインド」かでピッチャー決めてると思うんですけど、オリックスは「接戦」か「大差」か決めてます。
 オリックスは先発はいいピッチャーばかりなので失点は少ないですが、バッターは総じてクソなので全然得点できない…。すると何が起こるかというと、ほとんどの試合が「接戦」になる訳です。よって接戦要員のピッチャーばかり投げさせられる…というカラクリになっているのです。
 
 中盤戦で主に7回を任され大活躍だった吉田一将は、酷使の末に調子を落とし離脱してしまいました…。昨シーズン終盤は先発に戻り完封勝利も収めた吉田一将ですが、今シーズンはしれっとリリーフ再転向。本当に素晴らしい球を投げてたので、来シーズンは復活してほしいです。
 高卒2年目の山本由伸は50試合超の登板に。開幕前は先発で調整してたんですがボコボコに打たれたので二軍へ。先発だと5回くらいしかもたないけれど、1イニング投げて1日休んだあとの回復力が凄かったのでリリーフ転向になったみたいです。来季は先発でもリリーフでもどっちでもいいと思いますが、本人が先発志望なら先発やらせて欲しい。とにかく潰さないでくれ。
 突如覚醒した山田は月間最多登板とかいう記録を作ってしまい…。オリックスって長らく左のリリーフいなかったので、左右でリリーフ出し分けるのは久しぶりでした。それで福良がウッキウキで左バッター相手に投入し続けてこんなことに。今年は無事乗り切れましたが、来シーズンは斎藤綱紀と使い分けてくれ…。肩壊れる…。
 
 
 一方で打たれてる訳でもないのに使われない選手も少なくなく。大差要員の投手は登板する機会に恵まれず、1回も投げないまま二軍降格なんてザラ。
 岸田は今シーズン二軍で25.1回0.00、一軍で15.1回2.35…もっと投げられたんじゃないかなあ。佐藤達也も終盤は調子を上げ一軍昇格したにも関わらず、今シーズン一度も投げないまま引退。最終戦ボロ負けしてたから出せたやろ(半ギレ
 
 途中から自然消滅しましたが、予備先発という謎枠がありました。予備先発の投手は点差がどれだけ空いていようが、延長12回まで長引こうが絶対出てきませんでした。なので何週間もずっと投げないことも。
 6月9日のヤクルト戦ではディクソンが1回6失点ノックアウト、予備先発の山崎福也が4回無失点の活躍。翌日のヤクルト戦では田嶋が3.1回8失点ノックアウト、予備先発の比嘉が3.2回無失点の活躍(この試合は大雨だったのにヤクルト大量リードしてたから雨天中止にしなかったの腹立つ。これ勝ってたら交流戦最高勝率だったのに)。
 予備先発はこういう先発がノックアウトした試合で活躍できますが、それだけのために選手枠使うメリットが感じられません。上記2試合も結局負けてますし。投げないなら二軍で登板して経験積ました方がいい。
 
 リリーフ起用は福良監督じゃなくて高山コーチの主導だと思います。一戦勝つのに必死すぎてシーズンで戦うことを考えてないんですね。だから後先考えずに同じ投手だけをガンガンつぎ込む。まあそれで2014年は2位になれた訳ですが。(そして比嘉が壊れて今シーズンまでマトモに投げられなかったという)
 
 
 あまり話題になっていませんが、交流戦のとき明らかにおかしい采配が2試合でありました1イニングしか投げないリリーフピッチャーに何故か代打を出さない??しかもランナーいるのにバントすらさせない???2試合とも実況と解説が大混乱していました(笑)
 
 1試合目は5月29日の中日戦、3点リードの8回表で一死一塁の場面。バッター黒木に代打を送らず、打つ気も一切なく空振り三振。ベンチでニヤつく福良の顔がカメラに写され…。実況席では「山本か増井に何かあって黒木がもう1イニングいくんですかね…?」とか怪訝そうに話してましたが、8回普通に山本が出てきて「あれ??」と妙な空気に…w
 ちなみに野手は山足と伏見が残ってたみたいです。集中力が持たないからか3打席程度で宮崎を下げるいつもの采配や、外野手経験薄いので西村をすぐ下げるいつもの采配で選手枠の無駄使いもしており、そんなことするくらいなら代打に使えよと…。
 
 2試合目は6月21日の阪神戦。2回の雨天中止で予備日の最終日に行われ、先発は山崎福也と馬場というレアな試合でしたね。12回裏で比嘉が抑えたシーンは痺れました。いや、そもそも9回に増井が打たれなければ良かったんですけど(笑)
 1点リードの9回表で一死一塁の場面。ここでもバッター山本に代打を出さずバントもさせず三振。これに疑問に思った実況から議論が白熱(笑)「山本が次もいくんですかねー?!」とか色々言ってましたが、9回に増井が出てきて「あー野手の温存ですね!失礼しました」でまとまりました。が、この日は結局延長12回までいったのに小島が余ってたので、弁明しようがない采配ミス。もし9回に追加点取れてたら勝ってたわけですし、こういう勝ちの逃し方はプロとしてやめていただきたい。
 
 
 

伊藤光のトレード

 
 プロ野球ファン全体に衝撃を与えた伊藤光のトレード…。ずっと干され気味だったのでそのうちあるかもしれないとは思ってましたが、実際にニュースを見た時は衝撃的でした。
 今シーズンは一軍スタートでそれなりに機会は与えられてたにも関わらず、16打席無安打が続いてしまいバント失敗を機に降格。それから二軍で結果を出すも上げられることなくトレードということに。
 
 元々干されてたとはいえ、去年の契約更改時のサードコンバートへの反発(捕手しかやらない宣言)が響いたのでしょうね。しかし戦力的な視点で見れば仕方ないかなと思ってます。
 若月が晴れて正捕手になり、課題だった打率やキャッチングが改善。伏見も打率を残せるようになりようやく一軍定着。ベテランの山崎や二軍でそこそこ活躍してる飯田もいる。6、7年後の活躍が見込まれる育成の稲富とフェリペもいる。
 というようにキャッチャーは万全の体制なんですね。だから首脳陣に干されて3番手4番手に甘んじるくらいなら、横浜で正捕手してくれる方が僕的には嬉しいです。
 
 でも横浜でプレーしてるのを見て、期間限定のトレードなんじゃないか、その内帰ってくるんじゃないかなんて空想に耽ったり…。
 
 
 オリックスは生え抜きを放出し過ぎで弱いんじゃないかとも言われました。後藤、大引、坂口、近藤…。
 しかし大引を出したからこそ安達がレギュラー定着したし、坂口は成績下がり調子でまさかここまで復活するとは思わなかった。近藤も復活の兆しがあったとはいえ、投手が豊富のうちで必ずしも必要ではなかった。
 
 むしろ取ってくる選手がショボ過ぎない??と。トレード一覧見ても、オリックスから出ていった選手はみんなビックネームばかりなのに、来た選手は誰やそれみたいなのばかり。白仁田とか八木とか一瞬で消えましたやん…。
 今回も伊藤光が出て行くのは仕方ないとしても、代わりが白崎ってしょぼくない?というのが率直な感想。梶谷とか桑原とか欲しかったなぁ(無理)。高城なんて若月が故障したときの予備要員にしかならないですし、これで白崎ももし数年で戦力外とかなったら話にならない。サードもパワーヒッターもオリックスに足りない部分なので一応ピンズドではあるんですが…。頑張ってよ白崎。
 
 
 

The・投高打低

 
 去年の強力クリーンナップはどこへやら…。フルシーズンまともに戦えたのは吉田正尚だけという体たらく。
 中島は復帰後は大活躍したとはいえ故障離脱していたのは痛かった。大不振のロメロは解説者に「復調の兆しが…」って度々言われながら、結局復調したのは9月くらい。マレーロは謎。小谷野も去年は久々に規定打席到達するほど活躍したのに、見てて悲しくなるほどの劣化だった。Tは論外。
 お陰で打線は超貧弱。先発のクオリティスタートは6回3失点ですが、オリックスではそんなに失点したら負け確定。7回1失点くらいじゃないと勝てない。
 
 しかも打てないのは一軍だけじゃないのっていうのがチームとして非常に深刻。というか二軍の方が酷いレベル。
 3割打ってたルーキーの西村、山足だけが頼り。去年入団してからそこそこ活躍してた育成の坂本は、支配下になる事なく戦力外となり引退。小島は2軍ではある程度打ててる。
 その4人以外は悲惨で、2割前半や1割代の打率の選手だらけ。高卒入団の岡崎、広沢、西浦や、野手コンバートしたばかりの根本、佐野あたりが主力なので仕方ない面もありますけど…。
 今後の活躍が見込まれてた園部、吉田雄人は戦力外。スタメンの座を奪われた駿太は戦力外こそ回避したものの、2軍で1割代という…。正直もう厳しいんじゃないか。
 
 
 先発はやはり充実してました。後半戦は金子、ディクソン、アルバース、田嶋と開幕ローテ4人が故障離脱していたのにも関わらず普通に戦えてたのは凄いと思います。それでいてクオリティスタート率は12球団トップ。もし西武で菊池、多和田、榎田、十亀が離脱してたらチーム崩壊してるでしょう。
 東明が復活通り越して覚醒したのは今シーズン最高の収穫じゃないでしょうか。援護に恵まれなかったとはいえ、最終戦以外は全勝しててもおかしくない投球内容でした。
 育成上がりの榊原も素晴らしかった。まさかここまで投げられるとは。来シーズンも期待です。
 
 
 

衝撃のオフシーズン

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トライアウトに臨んだ佐藤世那。旧友との約束実現へ「現役を続けたい」(webスポルティーバ) - Yahoo!ニュース

 
 戦力外一次通告、野手陣は切られて当然の面子でしょうか。武田や宗、小田あたりの外野手が台等してきたので、吉田雄人か駿太どっちか切るだろうなと思ってました。園部は奥浪と共に将来のクリーンナップを期待していただけに残念です…。
 佐藤世那の戦力外は驚きました。まだ高卒3年目なのであと1年は我慢すると思ってました。恐らくオリックスのピッチャー陣は充実しており、佐藤世那くらいしか切れる投手がいなかったのでしょう…。怪我による本田の育成降格もそういう事情でしょうね。
 フォーム変えたばかりなので結果出ていなくても仕方ないんですが。2、3年様子見る余裕がある球団はぜひ拾って欲しいです。
 
 二次通告の戦力外は大山と佐藤達也。ドラフトで即戦力投手を取った影響でしょうが、2人ともまだまだ投げられる筈なんですけどね。金田小林は入団して間もなく、クビ候補だった山田東明は覚醒したので、消去法的にこの2人になったんでしょう。
 佐藤達也は身体が限界なようで引退すると。全力投球が仇となりましたかね。大山は何でトライアウト受けないんだろうと思ってたら、オリックスの打撃投手になるようです。
 
 
 戦力外ではありませんが、中島の自由契約が最も衝撃的でした。引退するまでオリックスにいてくれると信じてました。大減俸を受け入れられず他球団へ…ってそれ坂口のときもやってましたよね??
 年俸は年功序列。ベテランの年俸は高くなるのは当然です。結果主義を貫くなら吉田正尚に億あげればいいでしょう?コストカットだけ熱心にやって逃げられてどうするんですか。ベテランもっと大事にしましょうよ。
 …そもそも元の3億円が高すぎる?はい、その通りです。それに原監督の影響もありますし仕方ない。
 他球団から見たら大したことない成績だったかもしれないけど、貧打のオリックスでは貴重な戦力でした。7点差をひっくり返した試合の劇的なサヨナラスリーランも含め、中島のお陰で勝てた試合も少なくない。巨人でも代打専なら十分活躍できると思うので頑張って欲しいです。
 
 浅村の交渉お断り事件もありましたね。浅村は二塁でパワーヒッターでキャプテンシーもあるという、正に今オリックスが喉から手が出るほど欲しい選手でした。浅村と中島がいれば来季は真面目に優勝予想してたレベルです。
 …が、交渉すらさせてもらえないという惨状。そんなのアリですか。中島や岸に話を聞いてみたいとか言ってたので、中島がいらんこと吹っかけたんじゃないですかねぇ。知らんけど。
 
 金子の日ハム移籍も衝撃的でした。まさかFAで宣言残留までしたオリックス愛の強い選手が、今更出て行くなんて思ってもいなかった。どうやら金の問題ではないらしいけれど、なぜ出て行くのかは本人にもわからないらしい…??若手が出て来る中で自分の存在が邪魔になっていると思いつつも、まだ引退はしたくないから他球団へ行きたいんだ…って感じじゃないでしょうか。完全に憶測ですけど。
 最近の金子は満足のいくピッチングができていないので、流出は戦力的には別に痛手じゃない。リリーフ転向したらいいのになぁと思ってたくらい。だけど絶対生涯オリックスだと信じてたから、悲しい。
 
 
 

来シーズンの順位予想

 
はい、こんな感じでどうでしょうか!
 
3位:西武
4位:楽天
6位:ロッテ
 
 
 ソフトバンクは選手層が厚いので優勝が最も近いチームでしょう。近年のドラフトが失敗続きで今後の戦力が怪しくなってきているとはいえ、育成選手が出てきたりトレードで穴を埋めたりしてるのでまあ大丈夫でしょう。柳田がいなくなった後が落ち目かもしれません。
 日本ハムは打線が強力。西川、太田、近藤、中田、王、清宮、渡辺、清水、中島…って感じでしょうか。特に王、清宮、渡辺がブレークすれば日本一にもなれそうな恐ろしさがあります。逆に不振であれば他に目ぼしい野手が少ないことから、もっと下の順位になることもあるでしょう。
 西武は菊池浅村炭谷の流出で間違いなく落ちるでしょうが、果たしてどこまで落ちるのか。田中マギーが抜けた楽天が翌年最下位になったこともありましたし。下3球団があまり強くないことから3位という予想にしておきました。
 
 楽天オリックス以上の投高打低でしたが、大卒野手を多く獲得して補強。FAの浅村も忘れてはいけない。岸則本といった先発や、松井高梨といったリリーフなど投手はいい選手がいるので、来季は上がってくるでしょう。
 ロッテは…はい。安田藤原に来季の期待をするのは野暮でしょう。打線はまあまあ良いですが、守護神の内を筆頭にリリーフが不安定なのが心配。若手でどれだけその穴を埋められるかが鍵ではないでしょうか。
 
 
 オリックスは5位予想にしておきました。多分解説者の予想は全員最下位でしょうねw
 金子西の流出で不安視されている先発ですが、駒数は十分足りてるので全然大丈夫でしょう。山岡、アルバース、田嶋、東明、山本、ディクソン、松葉、竹安、榊原、吉田一将、K-鈴木、黒木…。めっちゃおるやん!(勝てるとは言ってない)
 一方でリリーフは増井しか信頼できる選手がいないという現状。ほとんどの選手を先発調整させてその中から何人かリリーフに回す方針らしいので、そこまで不安視する必要はないとはいえ、開幕までどうなるか全くわからない。山田、荒西、澤田、比嘉あたりに頑張ってもらいたいです。
 吉田正尚頼みの打線が一番の不安要素。期待できそうなのは外国人のロメロ、メネセスと代走で覚醒しそうな佐野くらい。
 
 
 オフシーズンは大幅戦力ダウンしていい話題がなかったオリックスですが、監督交代という大きなポジ要素もあります。西村監督の元、ぜひ事前評価を覆してAクラス入りを目指して欲しいです。
 
 最後に開幕予想オーダーを記して終わりたいと思います。
 
1.中 宗
2.遊 福田
3.DH  メネセス
4.左 吉田正尚
5.右 ロメロ
6.三 頓宮
7.一 伏見
8.二 西野
9.捕 若月