クソ雑魚理系大学生による就活体験談ーその2ー

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 前回記事からの続きです。

okurashougi.hatenablog.jp

  

 

 

 ここからはだいたい時系列に沿って、選考を受けた企業の感想を書いていこうと思います。インターンシップや企業説明会を受けた企業はもう少しあります。

 その企業に興味ない人に僕個人の印象を与えるのは良くないと思ったので、企業名は伏せてあります。しかし興味のある人には一つの参考にしてもらってもいいかなと思うので、調べればわかる程度の情報は残してあります。

 

 ちなみ僕が受けた企業の全てはレベルが低かった(?)のか、決められた質問に対して答える構造化面接ではなく、お互い雑談のように言葉を交わして行う非構造化面接でした。構造化面接をやったのは近大の模擬面接のときだけです。

 

 

S社(アウトソーシング

11月3日:合同説明会

12月22日:インターンシップ

2月8日:一次選考

ー落選ー

 

 

 2回目にインターンシップに参加した企業、そして初めて選考を受けた企業でした。始めに感想を書いておきますと、クソでした。

 どんなに興味のない企業でも「めっちゃいい会社やなー!でも自分には合わんかなー」って感じでしたけど、ここはクソでした。

 

こじつけなインターンシップ

 インターンシップは1時間超のグループワークでした。全部で4つのグループに分けられました。僕のグループは6人でしたが、対面のアニメオタクの方以外は口数が少なく、なぜかクソコミュ障の自分がリーダー的ポジションになってしまっていました。やり方わからない、辛い。

 内容は「レゴブロックで●●で●●をするロボットを作れ」というもの。(一応ネタバレ防止のために伏せます。)もちろん等身大ではなく、あくまでプラモデルサイズの試作品という設定です。多分。

 初めは特に条件は与えられておらず、グループで話し合ってアイデアを決定しました。とは言っても誰も喋らないし時間もないので、アニメオタクの方のアイデアをそのまま採用しました。

 ここにセンサーつければいいのでは、可動部はこのパーツで表現しよう、動かないときは●●になれば実用性高いよね…などと話し合いながら組み立てていきました。口数少ない人たちも、手はしっかり動かしてくれたおかげで順調に進みました。

 

 しかし問題発生。作業中に新たな条件を追加してきたのです。まあこれはインターンシップではありがちなんですが、その条件の数が尋常じゃなかった。

 クライアント役の社員の前に、重さを測るはかりが置かれていました。「指定の重さ以下にしろ」というのです。当然それより重かったので、不要なパーツを外して軽量化しました。

 さらに「二足歩行」という条件が。…??はっきりいって、二足歩行は無駄に技術とコストがかかる。それに目的を達成するための合理性が感じられない。メンバーの一人がクライアント役の社員に聞きに行ってもらったが、二足歩行に特に意味はないらしい。…?

 極めて効率が悪いと考えたのと、既にキャタピラ移動で組み立ててしまっていたため、その条件は無視して進めました。

 

 それから終了直前に至るまで、続々と条件は追加されていきました。高さ、幅、体の色、頭の色…。流石に色は考慮してないですよー。始めにビジョンを確定させていた僕らのグループはほとんど為す術なく終了。

 そのあとのプレゼン、一応自分たちなりに目的を達成するためのアイデアを盛り込んで発表できたのですが、「まあ未完成ということで…w」と人事に言われたのは不愉快でした。

 ワーク中に全グループに明かされていた条件に加えて、クライアントに聞かないとわからなかった隠されていた条件もありました。それらの10+10個程度の条件を元に採点され、グループの順位を決定しました。実は一般的に正解のないグループワークとしては珍しく、明確に一つの正解が存在していたのです。

 

 

 結局のところ、このインターンシップでは「クライアントへのヒアリングは重要」ということが言いたかったようです。全ての条件は、クライアント役の社員から聞き出せたそうでしたから。

 多少消化不良な部分がありながらも、当時は「何かあったときのためにすぐ組み替えられるように作るべきだったなあ」程度の感想で終わりました。しかし様々なインターンシップを経験してきた今考えると、随分おかしな内容だったと思います。

 

 1つ目はロボット=人型という固定観念で進められたこと。ロジカルシンキングに自信を持っている自分は、ロボットと言われると当然あらゆる型を想像しました。人型は効率が悪いと考え、目的に最適な●●型のアイデアに賛同しました。

 しかしロボットは人型という前提でした。条件に「人型」とすら与えられず、いきなり手足や頭の指定が入ったのですから。…ここの社員の発想力は小学生レベルなのでしょうか?スターウォーズとか架空の世界で認識が止まっている。技術職として全くリスペクトできません。

 

 2つ目は実現可能性を完全に度外視していること。企画発案型のインターンシップに参加した人ならわかると思いますが、「既存のものと同じだよね?」「何の意味があるの?」「コストかかりすぎじゃない?」といったツッコミは何度も受けたと思います。

 そんなツッコミを、今回の完成品には投げかけたい。はっきり言って技術的に実現不可能だし、仮に実現できても初期投資の回収などまるで不可能な大赤字。初めから人にやらせた方が圧倒的に早い。社会人としてビジネスの観点が抜け落ちているのはよろしくないと思います。

 

 3つ目はモンスタークライアント。だって完成品のビジョンがはっきり一つに定まっているにも関わらず、こっちが聞かないと言わないってやばくないですか?優勝したグループでさえも、隠されていた条件はほぼクリアしてませんでした。だって「手は何色ですか?」「背中の●●はどんな形にしますか?」とか具体的に聞かないと教えてくれないもん。無理。

 「クライアントへのヒアリングは重要」という結論は十分分かるのですが、それを示すためにいささか強引なやり方をしてしまったと思います。

 

●●学校?

 この企業は「●●学校」(商標登録されています)というキーワードをかかげています。会社で働く人にとって学校のような存在でありたい、やりたいことなくてもS社で一緒に働きながらやりたいこと見つけていこう、といった趣旨のようです。

 企業パンフレットの1ページ目にも大きな文字で書いてあり、その周囲に「手がけた機械が動くのを見た瞬間、この道を極めたいと思った」「コミュニケーションが成長につながることを教わった」「キャリアパスを一緒に考えてくれる会社」といった吹き出しが20ほど書かれています。

 また、インターンシップや一次選考で書いたアンケートの「S社に興味を持った理由」という項目の選択肢にも「企業規模」「事業内容」「社風」「福利厚生」といった中に「●●学校」がありました。それだけ企業が自信を持ってアピールしているということです。

 

 

 …しかし気になったのが、それアウトソーシングならどこでもやってますよね?ということです。

 一番アピールしていた「やりたいこと見つけられる」というのは、アウトソーシングならではだと思います。いろんな企業・いろんな業務に携わって経験積めるので。

 しかしそれは決してS社のみの話じゃない。実際アウトソーシング他社でも「学校みたいなもの」と紹介していたことがありました。本当にS社がなぜ我が物顔でアピールしているのかわからない。

 

 定期的なキャリア面談もアピールしてました。これからのキャリアを考えながら、担当の方と派遣先を決めていく…。各資料からもいかにもしっかり面倒見てくれそうな印象を与えていました。

 …が、それもアウトソーシングなら当然のこと。むしろ資格を持った専門のカウンセラーがいる企業もあり、そっちの方が良さそうに見えます。

 

 学校というからには教育環境についても含めているでしょう。(無論、アウトソーシングは派遣先での仕事になるので、派遣元で教育受ける機会は限られますが、どの企業も基礎的な学習の環境は用意されています。)しかしS社がちゃんとやってるのか怪しい。

 というのも、大阪営業所ではインターンを行った部屋でやると聞いてびっくりしました。え?狭くね?そもそも会議室だから常駐してる書籍も機器も何もないし。他社では自前の研修施設を用意している企業もあるため、S社が特別に力を入れているようには思えませんでした。

 

 

 まとめると、アウトソーシングならどこでもやってることを『●●学校』と掲げて勧誘を行っている」ということです。自社の強みでも、なんでもありません。ただ商標登録した言葉を掲げただけ。

 僕も初めは「ふーんいい感じやんけ」と思っていたのは事実です。というのも個別に企業を訪問したのはまだ2社目だったので、業界のことなど何も知らなかったのです。しかしいろんなアウトソーシング企業を見ていくうちに、「あれ?S社の●●学校っておかしくね?」となったわけです。

 

 一次選考で面接に行ったとき、ひとつ壁を隔てて別の学生が面接をしていました。自分とは違ってすごく元気よく話せててすごいなーと思いました。そこでS社に興味を持った理由を話しているとき、はっきり聞こえたんです。「…していたときに、御社の『●●学校』という言葉が目につきまして…」

 …恐ろしい。ゾッとしました。そんな中身のない言葉に学生が踊らされているという事実に。ちゃんと競合他社まで調べていれば、誰でもその言葉の滑稽さに気づくはずです。あの学生は、顔を立てるためにわざと強調して言っていたのだと信じたい。

 

メンタルやられた一次選考

 就活で初めて面接を受けました。ここでもおかしなことがいくつもありました。

 まず、開始時間が9時って早すぎでしょ。眠い。普通10時以降に始まるものじゃないですかね。

 8時50分くらいに大阪営業所に着くと、入り口付近の応接室に案内されました。応接室といっても270度仕切りに囲まれただけの開放的な空間です。後にも先にも、近くにいる社員の声が聞こえてくるような場所で面接をしたのはS社だけでした。

 

 正確な時間は忘れましたが、アンケート10分、スキルチェックシート(分野ごとに大量の項目が用意され、出来る項目にチェックを入れる。微分積分、行列、CAD、電子回路、windows7,8,10、Visual StudioLinux、C、Java …)15分、筆記試験20分と指定を受けました。

 で、なんと放置。…いいの!?筆記試験以外を手早く終わらせて筆記試験の時間伸ばすとかできるし、何ならスマホ開いて不正できるけど、いいの!?隠しカメラで見られてるんじゃないかとも思って周囲を見回しましたが、特に見当たりませんでした。

 

 9時を過ぎたので、すぐそこで会社の朝礼が始まりました。全然聞き取れませんでしたが、偉い人が5分〜10分くらい喋ってました。社訓の読み上げもありまして、みんなちゃんと声出してたのは偉いなーと思いましたが、なぜか言葉を口に出すペースがことごとくズレていて、そんなに周りとシンクロして言うのが嫌なのか…?と不審に思いました。

 

 


 筆記試験、そもそも事前告知がなかったです。持ち物に筆記用具って書いていたのであるのかなーとは思っていましたが。
 中学生レベルの計算4問、羅列した数字から法則性見つけて穴埋めするやつ2問、謎の数式から法則性見つけて穴埋めするやつ2問、SPIで出そうな問題が2問、そして人生のモチベーショングラフ。

 法則性見つけるやつ、めちゃくちゃ難しかったです。確か両方とも解けていません。なんか素数っぽい3桁の数字が並んでて、割ろうにも引こうにも何も見えてこない。

 数式バージョンのやつは、そもそも無断で数学的に正しくない記述(1+1=4みたいな)を用いるのはよろしくないと思いました。これが許されるのはなぞなぞ本だけでしょ。

 

 時間が終了した時点で担当の人事の方が来ましたが、モチベーショングラフだけ書き切れておらず、それは重要だからと言って時間を延ばしてくれました。必須項目を放置してたら時間延びるのか…(その代わり評価は下がった模様)。

 

 

 そしていよいよ面接が始まりました。

 しかし、、、大失敗。一対一ではそれなりに話せるはずだったのに、3年ほど前に受けた転学科試験での面接のような、緘黙症の面影が色濃く出たたどたどしい話し方になってしまいました。

 原因としては、眠かったこと、初めてなので緊張したこと、そして人事が最悪だったこと。

 

 モチベーショングラフでは、大学で緘黙症が原因で留年したけどそれを克服した話を書きました。面接ではそれを中心に聞かれました、というか信じられないことにそれしか聞かれませんでした。

 圧迫気味で僕の良さを引き出そうなんて意図はまるでなく、話せなかったことを延々と深掘りされました。「何で留年したの?」「何で単位取れるようになったの?」「それ治ったら大丈夫なの?」「「また再発することはないの?」「今は何か努力してるの?」「何でアルバイトしなかったの?喋らんかったから?」「一人暮らしするかもしらんけど大丈夫か?」

 

 20分弱、「以前は全く話せなかったけど人と話す機会を積極的にもち、今はこうやって就活できるまで話せるようになったことを幸せに思う…」と一生懸命伝えたつもり、つもりでした。

 しかし最後の方に言われた衝撃的な言葉。

 「でも話せるようになるために努力しないといけないよね?」

 

 …はああああ????いや今その努力してきた話をしてきたつもりなんですけど??ダメだ、何も伝わってない、何も…。

 日常生活において「話すのは苦手です」って言うことはよくありますが、緘黙症の話は本当に仲良くなった人にしか話していません。それだけ僕にとってセンシティブな内容なんです。

 それをわざわざ開示してまて自分をアピールしたのに、この仕打ち。ただただ、無念でした。

 

 結局、その話だけで自己PRも志望動機も何も聞かれませんでした。…そんな面接ある!?

 

ゲームで新入社員を釣る

  ここまでかなり悪口を書いてきましたが、これが一番やばいです。コンプライアンスを疑います。

 

 「ゲームを作る仕事をしたい」って、ゲーマーなら誰でも一度は思っちゃいますよね。僕も就活開始直後はよく調べていました。まあやりたい人多いからこそ狭き門なんですけどね。

 実はアウトソーシングでは、企業によってはゲーム制作に携われる機会があります。何の案件かは知らないですが、取引先にSEGAの名前がある企業が数社ありました。後述のV社では、ニンテンドー3DSを作った社員がいるという話も聞きましたし。

 

 S社でも、IT部門の業績一覧に「ソーシャルゲームの開発・設計・運用」と書いてありました。そしてやらしいことに、パンフレット上のIT部門の正式名称が「ソフトウェア・システム設計開発、組み込み・制御設計開発、ソーシャルゲームiOS/Androidアプリ設計開発」なんですよ。

 取引先を見てもゲーム開発なんて全案件のうちのごく一部なのは明らかなのに、わざわざ部門名にするのは釣る気満々ですよね。他社では業績一覧に書いてるだけなのに。

 

 

 それに加えてS社では、自社開発でソーシャルゲームの開発をやっています(?)。アウトソーシング企業で自社開発を行っているのは珍しく、なおかつそれがゲーム開発だなんてすごいな!って思いました。プロデューサー2人のインタビューも載っています。

 さらに、中途採用でゲーム開発事業の採用も行なっています(?)。未経験からでも給料をもらいながらしっかり教育を受けて、仕事ができるようになるらしいです。

 

 しかし公式サイトに載っているゲームアプリを調べても、どれも配信停止している様子。まあソシャゲのサービス終了なんて珍しくないからしゃーないでしょってそのときは思いましたが…。

 面接の逆質問のとき、気になったから聞いてみたんです。ゲーム事業は現在どうなっていますか?と。

 

 するとソシャゲが社会的に流行ってたから技術力あるし自社開発やってみようかとなったが、上手くいかず現在はやっていない」とのこと。

 …えっ??じゃあなんでまだ堂々と宣伝してるの??別に過去の業績のアピールするのは勝手だけど、今もやってる風な書き方してるよね?

 そして自社開発をやれるかのように宣伝してる中途採用の人たちはどこに行くの??多分派遣されるのだろうけど、ちゃんと開発の仕事できるの?

  

 本当に恐ろしい。この件を知って絶対この会社行きたくないと思いました。

 

 

 当然、面接の数日後にお祈りメールが来ました。あれで通ったら逆に怖い。

 ただ、一発目の面接で失敗経験を得られたのは大きかったと思います。それまでは発言内容練らないと…と思ってましたが、自分はそれ以前の問題だったので、緊張しないように自然体で行こう、と考えるようになりました。

 

 

A社(アウトソーシング

11月3日:合同説明会

1月15日:学内説明会

2月12日:一次選考

2月23日:インターンシップ&二次選考

3月上旬:内定

3月16日:面談 

ー内定辞退ー

 

運命的な出会い

 自社開発のクッソ高性能な自動車を宣伝しているアウトソーシング企業です。別に自動車に特別強いわけではありません。

 

 初めての合同説明会で要領がよくわからず、何となく会場一周したらどこも席埋まっちゃったしどうしよ…と思ったとき、会場の端にあった企業がA社でした。「一番初めは『あ』から始まるうちでどうですかー?」なんてユニークな勧誘をしており、下調べの時点で話を聞く候補に入れてたのもあってそのままダイブしました。

 初めての会社説明だったのですごくピュアな気持ちで聞いており、取引先大手ばっかりやすげえええ!自社開発の自動車すげえええ!ってなりました。

 

 そしてエンジニアの方も来ており、なんとうちの学科のOBだったのです…!アウトソーシングのエンジニアが合同説明会に来ていること、うちの学科のOBであること、詳細な学歴を発表したこと、それらのレアな現象が重ならないと出会うことは不可能でした。しかも僕にとって初めての会社説明でしたから、運命的なものを感じざるを得ませんでした。

 あとで個別に自分の所属を告げると、名刺を頂きました。これがコネか…(笑)いろいろ話したかったんですが、合説のスケジュールの都合上できませんでした。

 

 そのあと大学にも説明会に来ていただきました。合説では会社全般の説明だった一方、学内ではエンジニア目線で仕事の話を詳しく聞かせてもらいました。そしてなんとOBの方が僕のこと覚えてくださっていました。これがコネか…(笑)

 そして学内説明会に出席したご縁により、早期選考にも招待されました。これがコ(ry

  

とても感じの良い社員

 S社に次いで2社目の面接。前回がアレだったので、緊張しないようにと思ってもやはり緊張してしまいました。しかし人事の方が常に明るく振舞ってくれ、日常生活以上にフラットに話すことができました。

 ちょっとした会社説明があり、分厚いファイルをめくりながらいろんな話を聞きました。「自社開発の自動車ってこんな若い人が立ち上げたんですねー!福利厚生悪くないですねー!」とおだてながら(?)聞いてました。

 ESを元に僕の話をしたとき、緘黙の話もしました。「実は昔話すの苦手だったんですけど…」って言ったとき、「へぇーそうだったんですか(そうは見えないですけどという意)」って言われて、えも言われぬ嬉しさを感じました。

 

 ちょっと話は逸れます。

 今まで経験してきた全ての面接では、「美術部で何やってた?」って聞かれて「風景画描いてました」って言うと、あとは「油?アクリル?」とか「どんなサイズ?」とか他愛もない話だけで終わったんですね。確かに深掘りするポイントではないとはいえ、ESに書いた似顔絵について全く触れられなかったのは意外でした。

 しかしA社の一次選考のときだけ似顔絵について触れられたんですね。「私の顔は描きやすいですか?」とか「描くコツはなんですか?」とか聞かれました。…この人事は優秀だなと思いました(笑)。「うーん…まあまあ描きやすいですかね(笑)髪が長い人は描くのに時間かかります」「目、輪郭、髪などの各パーツの特徴をおさえることですかね」って感じで答えました。

 

 こういうこと聞くことで、本当に頑張って描いてたかわかるんですよ。いつどこでこういうことやってました…だけじゃいくらでも嘘はつけますから。だから部活動の話に限らず、人事の方は「具体的に何やってたか」について根掘り葉掘り聞くんじゃなくて、それを「何考えてやってたか」について聞いて欲しいですね(唐突な人事への要望

 学生も人事が聞いてこなければ、自ら「何考えてやってたか」についてアピールしてもいいと思います。

 

 

 一次選考の2日後に電話で連絡をくれました。さすがにあの様子だと通ってるやろ…とは思っていましたが、初めての通過だったのでやはり嬉しかったですね。

 一次選考のときインターンシップに参加するということも伝えてあったので(インターン行くからそれまでに落とすなよ?という意味を込めて(笑))、なんと二次選考はインターンのあとでええよ、2回も会社来るのめんどいやろ?インターン私服やしそのまま私服でええよ」とのこと。

 すごい、融通効くなあと。ここの社員の方とは本当に喋りやすいし、電話とメールの連絡も丁寧だし、好感度はどんどんあがっていきました。まあ人事の方で会社選ぶのは極めて危険ですけど(現場で働いてるわけじゃないので)、悪いよりは良い方がいいですよねやっぱり。

 

 

 二次面接も非常にやりやすかったです。確か基本的に一次面接と同じようなことしか聞かれていません。ただ最後の方にいくつか奇天烈な質問がありました。別に動物に例えたらなんですかとか人間性のことじゃなくて、自分と会社の将来について、です。

 本来は相手に受けの良い回答を考えるべきなのですが、素で自分の思ったことを答えてしまいました。しかしそれがA社の方向性とベストマッチした回答となっており、評価がかなり上がったようです。

 

 そして「●●さんにはぜひうちに来ていただきたい」と言われ、めちゃくちゃ嬉しかったです。初めてこの企業を知ったときは「良さそうだけど自分には無理じゃね?」なんて思ってたし、アウトソーシングの中では志望度が一番上だったし、本当に嬉しかった。

 二次面接の人事の方がおっしゃっていたのですが、「うちでは緊張して自然体でいられないのはよろしくないと思っていて、できるだけ緊張をほぐして良いところを見出そうとしている」とのこと。そのことがすごく、すごくありがたかったです。

 

この会社は悪い会社?

 実はこの会社、評判の悪いアウトソーシングの中でも、輪にかけて評判が悪いんです…。口コミサイト見てると、それはそれは悲惨な内容で。良いところは残業理由でっち上げて残業代もらえることだけ、営業が会社の金で飲み会行ってるの腹立つ、大学生はこんな会社入らないでください…。見てると悲しくなります。

 だからたとえ滑り止めだったとしても、本当にここに入っていいのか…??とかなり悩みました。結局3000人以上いる社員の中の、ほんの10人程度としか顔を合わせてない(アウトソーシングにしては多い方ではありますが)わけですので、口コミにあるような裏の顔があってもおかしくありません。

 

 

  後日、内定者向けに個別の面談が用意されました。例のOBのエンジニアの方が来てくださいました。会うのはもう4回目ですね(笑)実はエンジニアといっても人事関係の職にも関わっているらしく、経営陣に物申せる立場にまで昇格しているらしいです。

 

 あらかじめ質問は20個くらい用意してきたので、あれやこれや聞きました。驚いたのはアウトソーシングの社員って、その会社で浮いた存在になるのかなと思ってましたが、歓迎会や送別会をしてくれたりするほど関わりが深いそうで。そういうことがあると聞いてすごく安心しました。

 転職者について思うことも聞きました。するとどうやら辞めていく人は新卒ではなく転職組が多いようで。「給料とか何かしら文句言って辞めていくんだけど、じゃあそのために何か努力した?と。そうやって環境のせいにして何もしない人はよく思わない。逆に自分でやりたいこと見つけて転職する人は喜んで送り出すよ」と。なるほど…。

 

 エンジニア勉強会についても聞きました。勉強会といっても大したことはしてなくて、小・中学生でもわかるようなことやってると。内容も特に指定はなく、自分がやってる仕事のことや読んだ本の感想など、各々好きなことを発表する感じみたいです。

 使ったパワポの資料も見せてもらいましたが、本当にググったら出るようなことしか書いてなくて。だけど資料のわかりやすさは非常に素晴らしいなと感じました。アウトプットは社会人になって大事だけど、練習する機会ないから練習しよう…という意図のようです。

 

 面談時間は特に指定はありませんでしたが、小1時間ずっと喋ってました。最後の方は物理学と仕事の関連についての話とか、物理学コースの教授の話とかもしてました。喋りすぎてこのあとの説明会の学生への対応を少し遅らせてしまったくらいで(笑)本当に楽しかったです。

 

 

 結局どうしたかというと、就職先への内定承諾と同時に、A社へは内定辞退の連絡をしました。自分としてはA社が嫌なわけではなく、就職先の方が良いと思った、それだけです。

 …恐らく技術力は低いでしょう。教育環境が全然整っていないことや、社員の方の知識レベル、勉強会の内容などからそれは垣間見えました。技術力をそれなりに重視している自分にはややネックでした。

 だけどユニークな社員が在籍していることや、会社を常に変えていこうという挑戦的な社風には非常に共感していました。自分のように、能力がなくとも何か行動していこうと考えている人間にとっては、何か得られるのではないかと思いました。

 

 恐らく「ライフワークバランスを重視したい」「残業は少ない方がいいし給料も欲しい」など当たり前のことを考えてる方にとっては、口コミ通り最悪なのかもしれません。だけど自分で能力を磨いていきたい、会社を変えていきたいと考える野心に溢れた人にはいいと思っています。あくまで、外から見た僕の意見ですけどね。

 逆質問で御社の課題を聞いたときも、社員の不満を組み上げる体制が整っておらず辞めていく社員が多いことは、ちゃんと認識されていました。OBのエンジニアの方を中心に、これからこの会社は良くなっていくと信じています。

 

  

U社(ウェアラブル端末の開発)

2月4日:個別説明会

ー採用終了(?)ー

 

THE ・ベンチャー

 offer boxで逆オファーをいただいた企業です。offer boxの最大のメリットとして、リクナビキャリタスで出てこない企業とも知り合えることにあると考えているんですが、この企業はまさにそれでした。

 グランフロント大阪に大阪オフィスを構えており、本当に感動しました。めっちゃ綺麗なんですよ!10階?に中間地点みたいなフロアがあるんですが、すごく広々とした空間があって椅子がいっぱいあって、コンビニや雑談所もあるんです。後述のV社もここに大阪オフィスがあるので、ぜひ一度来てみてください。

 

 U社は主にメガネ型のウェアラブル端末の開発をしています。全て自社で一貫して開発をしているので、ハードとソフト両方やってることになりますね。B to Bの企業で、建設現場や医療現場など、様々な活用事例を動画で見させていただいて面白かったです。また実際に製品を装着させてもらって、おおこれが技術の進化か…と感動しました。

 20人少ししか社員がおらず、バリバリのベンチャー企業です。しかし上場を目指していること、ここにオフィスを構えていることから経営は安定しているのだと思います。他の企業で管理職になって開発できないのが嫌になった人や大学の教授だった人など、外部から来た人が中心らしいです。

 そしてなんと、初めての新卒採用らしいです。そんな中で学歴も技術もない自分がこの場に呼ばれたことは、非常に光栄でした。積極的に変化していく社風がいいと自己PR文に書いていたことが、U社にとって好印象だったみたいです。

 

 

 面談時に筆記試験などの採用フローも詳細にご説明いただき、日程は決まったら後日連絡する…とのことでしたが。全然連絡来ないんですよ。

 3月1日を過ぎても連絡が来なかったので、こちらからどないなっとんねんみたいな連絡を入れました。ぶっちぎりで第一志望だったので、居ても立ってもいられないって感じでした。

 そしたら…新卒採用はやめたと(笑)そんなんアリかよ?!

 

 説明会でも「海外のオフィスはたった今さっき閉めることになったんですよ」とおっしゃってましたので、本当にかなり積極的に動く社風だなと思っていました。だから初めての新卒採用がそういうことになっても仕方ないかなあと。

 そして第一志望として最大限リスペクトしていましたので、世間的に考えたらクソな対応されても全く怒りはありませんでした。…ちょっとショックでしたけど(笑)

 

 offer boxでも少しだけでしたが親身なやりとりをしていただき感謝しています。これからU社が上場して活躍していくことを楽しみにしています。

  

 

W社(アウトソーシング

12月23日:合同説明会

2月9日:インターンシップ(?)

3月6日:一次選考

ー落選ー

 

不信感

 アウトソーシングで最大規模の企業です。とは言っても下流工程や非正社員で盛ってるようですが。

 

 この企業には若干の不信感を抱きました。

 理由は4つほどありまして、まず1つ目は企業のビジョンが不明瞭なこと。合同説明会では「これからの時代、ひとつのことを極めたI型人材よりも、複数のことを極めたπ型人材が需要がある」と聞きました。説明始まる前の雑談でも僕の卒研内容を話したところ、物理もプログラミングもやってるなんてまさにπ型人材ですねと言われました。

 が、別に公式サイトにそういったことは書かれてませんし、以後の説明会でも一切その話は出てきませんでした。それどころかπ型人材であるはずの僕が面接でああいう対応(後述)されたわけですから…。何であの話をしたのか謎です。

 

 2つ目はインターンシップの応募を担当していた人事のメールがよろしくなかったこと。女性の方だったんですが、ビジネスメールにも関わらず顔文字として「^^」を多用してくるんですよ。

 これ、どうなんですかね?賛否両論あると思いますが…。ネットで煽りとして使われてるのをよく見ている僕にとっては腹が立ちました。顔文字使いたいけどビジネスメールでは使えないから「^^」で代用しよう、という意図はわかりますが、ねぇ。

 

 3つ目はインターンシップと言いながらインターンシップではなかったこと。インターンと言えば個人・集団問わず何かしらのワークが用意されているのが普通ですが、ただの会社説明会でした。3月以前に説明会が行われている企業なんてザラにあるので、そうならそうだと示すべきだと思うんですが…。

 そういえば「理系学生に大人気のインターンシップ!」「就職活動開始前に準備ができる!」みたいな広告もありましたけど、繰り返しますがただの会社説明会でした。タメになる話が聞けたので内容は良かったんですけどね。

 

 4つ目は適性検査&筆記試験免除チケット。これがあれば受験した結果が悪くても選考で考慮しないそうです。僕はもらいましたけど一次選考のとき持って行くの忘れました。

 合同説明会のとき、早く就職活動してるみなさん向けに…とプレゼントされました。まあこれはわかる。そしてインターンシップ(と言う名の説明会)でもプレゼントされました。これもわかる。さらに別途エントリーしていたリクナビで、積極的に採用したい学科の学生対象にチケットの画像データが送られてきました。

 …?!チケット配布しすぎじゃない?!インフレーション起こすよ?!しかも「印刷できない場合は口頭でも構いません」ってええんかそれ?!ここまで配布されると、もはや持っていかないと受からないのでは…?とすら思ってしまいますね。

 

大学物理を誤解しないで

 面接は4社目でしょうか。極めて珍しいことに、同じ学科の同じ苗字の学生が同じタイミングで選考受けに来ていました(笑)なんか今来た人同じ苗字言ったような…?とは思っていましたが、面談室で人事にそのことを言われてへえぇwwってなりました。こんな面白いことあるんですね。

 1時間ほど適性検査・筆記試験を行いました。一般常識として出された漢字問題、よく見るし読めるけど書けない漢字のオンパレードで面白かったです。実例は伏せますが、同じイメージとしては「曖昧」とか。

 

 物理の試験は、電車が加速すると乗客はうしろに倒れる…みたいな常識の正誤問題数問と、残りは全部力学の問題でした。

 …なぜか全部解けてしまいました。いや、いくら物理専攻とはいえ、力学の単位落としてこの前の再履修の試験を半分解けなかったような人間が、全部解けたらダメだと思うんですよ。どんだけ要求されるレベルが低いんだって話ですよね。

 あと何で力学オンリーなんだよと。就職先の物理の試験では力学に加えて、電子回路・電磁気・微分積分複素関数・行列が出たぞ。おそらく物理専攻の学生は「「「力学に強い」」」なんてW社は考えてるんでしょうね。

 

 

 筆記試験のあと面接を行いました。かなりフラットな雰囲気で受け答えしてくださり、とても話しやすかったです。緘黙症の話をしても「へぇー勉強になりました」「今は普通に話せてるよ」って言われてすごく嬉しかったですし、大学で学んだ物理学実験や計算物理学の話も快く聞いてくださいました。

 が、専攻と違うIT部門を志望している話になると明らかにトーンが変わりました。「物理をやってるなら「「「力学に強い」」」から機械部門に進んで欲しいんだけど」と。ノギスやオシロスコープなどの測定器具を扱ったことあることもプラス評価みたいです。

 

 改めてIT部門への配属を希望。プログラミングが好きな理由やゲームを作ったことがある話などをしました。が、俄然納得はいってないようで。内定を得たA社と就職先で高評価を得た「この一年で情報系の講義を受けて勉強します」という切り札を切るも、「そういうことより卒業研究でアウトプットして欲しいなあ」と。

 えええ、もはや通す気ないやん…。今は技術ないです←ダメ、これから勉強します←ダメ、じゃあどうしろと??情報系の学生はすごく勉強してると人事は評価しているみたいで、門外漢のお前が情報系やろうとしてるのは生意気だ、ということみたいです。

 

  案の定落ちました。これは人事との相性の問題もありますよね、ご縁がなかったと言うことです。

 しかしあとから考えると、W社の大学物理に対する認識が決定的におかしいと思います。そしてそれは、大学物理を専攻していない全ての人も、おそらく勘違いされていることだと思います。

 それは「「「物理専攻は力学に強い」」」という誤解です。

 

 

 うちの物理学コースにおいて、力学の講義は非常に少ないです。必修単位は「力学I」のみで、あとは「力学解法I」「力学II」「解析力学」。つまり卒業単位である124単位のうち力学は最大8単位(最小2単位)。

 大学生活で力学はたった8/124=6%しかやってないんです。それなのに「物理専攻は力学に強い」だなんて、馬鹿げた話だと思いませんか?多くの専門単位が力学絡みである機械工学専攻の方が、よっぽど力学に精通しています。

 これはうちの学部特有のカルキュラム…では決してありません。どこの大学の物理学科でも力学はさほどやらないはずです。なぜなら最先端の物理学を研究するうえで、力学の重要性は極めて低いからです。

 

 社会でよく言われる力学とは、ニュートン力学のことを指しています。リンゴが木から落ちる様子を見て万有引力を思いついたと言われる逸話で有名なニュートン。そのニュートンは質点の運動を記述する運動方程式を発見し、力学の基礎を組み上げました。

 しかしそれは17世紀ごろの話。ニュートン力学はあらゆる物理現象を表現できる素晴らしい学問かと思われましたが、時代が進むにつれ矛盾点がどんどんほころびでてきます。そして20世紀ごろの物理学の急速な発展により、新たな学問が次々と創設されました。

 光速に近い速度で運動する物体について説明した特殊相対性理論、原子分子のミクロな立場から熱力学を説明することに成功した統計力学、電子レベルのミクロな世界ではシュレディンガーの猫で例えられるような直感的にありえない現象が発生する量子力学など…。

 

 日常生活に近い範囲ではニュートン力学で十分です。しかし原子以上に細かい粒子を見ていく「素粒子物理学」、物質の性質を研究する「物性物理学」、ダークマターブラックホールなど宇宙の未知を探求する「宇宙物理学」など、最先端の研究は相対論統計力学量子力学などの知識を用いなければ不可能です。

 もちろん卒業研究においても、どの研究室でもその切り口でやるので、ニュートン力学の記憶など忘却の彼方へ飛んでいきます。物理学を極める上でニュートン力学は通過点に過ぎず、僕ら学生はもっと難しい学問に立ち向かっているのです。

 

 

 こういうわけで、物理専攻の学生は力学に強いわけではないです。物理学科の学生の採用を考えている企業にはあらかじめ知っておいてほしいです…。ただもし理解を示してくれなければ、学生側からアピールすることも重要でしょう。上記のように詳細に説明できれば、大学でちゃんと勉強してましたということが伝わると思います。

 物理学は基礎学問であるので、機械工学・電気電子・情報といった学科のように就職で即戦力になる力は、はっきり言ってありません。相対論や量子力学を学部レベルで学んでも何にも役に立ちません。

 だけど難しい学問に向き合って身につけた学習能力は、どこにいっても役に立つはずです。企業にはそれを評価してもらいたいし、学生もアピールすべきだと思います。

  

 

M社(webマーケティング

2月13日:インターンシップ

2月25日:一次選考

ー落選ー

 

なんか違う

 offer boxで逆オファーを頂いた企業です。そしてリクナビキャリタスで掲載されていない企業です。

 企業の採用ページを見て、webマーケティングってデータサイエンティストみたいで面白そう!と思いました。というのも、データサイエンティストって近年のAIブームで必要性が高まっている職なんですけども、要求される知識レベルが高くて学部卒の求人が少ないんですよ。 多少興味をもっていたこともあって、ぜひ入りたいと思ってインターンシップに参加しました。

 

 が…なんか、違うんですよ…想像と。

 理由の1つ目は、参加していた他の学生がいつもと全然違う。まず半分が女性なんですよ。理系なんて学部でも女子は1割程度しかいないし、就活でもそれくらいの割合しかいなかったのに。

 自己紹介のときも、なぜか所属大学も学部も言わない。初めてですよこんなの…。卒研で何やってるかとか楽しい話題のはずなんだけど。何のナビサイトで来たとか心底どうでもいいです。

 空気感も文系特有と思われるものでした。理系にはない、良いアクティブさと悪いエモーショナルさが共存している感じ。例えば質問タイムのときは一切質問が途切れない代わりに、核心をつくような鋭い質問は何もないという、いつもではあり得ない文化でした。

 

 理由の2つ目は、webマーケティングが思っていたのと違う。データベースにデータをひたすら集積して、PythonSQLを活用して線形回帰分析やロディスティック回帰分析を行い、最適なソリューションを提案する…みたいなことやるのかと思ってました。(専門用語は全然知らないので適当に書いてます。)

 それに募集要項には「数字に強く、問題解決力や仮設構成力がある方。入社後は分析・解析メインにお任せする」と書いてあります。

 が、実際はGoogleで見れるアクセス数などのいくつかの値を参照するだけ。webサイトの改善はチームで話し合って考えたり、現場で働いてる営業を引っ捕まえて話を聞いたりする…。

 なんか…違うくない?その程度で「数字」「解析」って言葉を持ち出すほどか?

 

 理由の3つ目は、エントリーシートがおかしい。論述で用意されていた項目が「やりきったことをそれぞれ1つずつ記入してください」

  • アルバイト
  • 部活
  • サークル
  • その他
  • 自己PR欄(学業以外の経験も可)

 …いや、学業は?????(笑)

 大学生は学業が本分やろ??バイトで金稼いだりサークルでウェーイしたりするのが大学生なんか??

 

なぜ私をオファーした?

 インターンシップで志望度は下がりましたが、一応滑り止め兼面接練習として選考には進みました。

 しかし、まあ通らないですよね。帰り際に採用フローについてお伝えしてもらったので二次選考には進める雰囲気だったのですが。

 offer boxで書いた、定量的思考ができること・bgの大会やブログ運営していたことは話しました。ただ、アウトソーシング中心に受けててwebマーケティングは一切受けてないこと、「チームで何かをした経験はありますか?」と聞かれて「あーそれはないですね」と答えたことなどがマイナス評価だったと思われます。

 

 逆オファーしたんだから、企業は僕を欲しいと思っていたはずなんですよね。しかし一次選考であっさり落とす。うーん、僕に何を期待していたのかなぁ?とモヤモヤ感が残りました。

 断った企業もそうなんですが、微妙にズレたオファーが多かったんですね。それこそ先述のU社と後述の就職先以外の8社は全部そんな感じでした。

 完全無敵感を示すため(逆オファーでは重要)コミュニケーション苦手といった類の話は伏せたとはいえ、人と関わるようなエピソードは全カットして、暗にコミュニケーションは苦手ですと示していたつもりでした。しかしなぜか人間性やチーム力を重視する企業からオファーが来る。なんで?

 

 

 おそらく原因はあれだと思います。顔写真です。

 ほとんど文字だけで構成されている逆オファーサイトにおいて、顔写真はその人を知るための非常に重要なファクターです。五感で得られる情報のうち8割が視覚だそうですから、オファーするか否かの判断において大きなウェイトを占めていると思います。

 そんな顔写真に、笑顔でmacbook Airを操作している写真を設定したのです。

 

 「笑顔」ですよ、「笑顔」。普段全っっっ然笑わない僕が、笑顔ですよ?!

 さすがに自由設定の写真なんだから笑顔じゃないとダメでしょ…と思って、それ用にわざわざ写真を撮ったのです(そもそも自分の写真など一切残ってなかったので)。これのせいで自分は「人となりが良い人」なんてイメージがついちゃったんでしょうね。

 M社の採用ページを見ると、僕の写真と驚くほど同じような、メガネのオタクっぽい男性が笑顔でパソコンいじってる写真がありました。M社が写真に惹かれて逆オファーしたのは明白です。

 

 逆オファーサイトの写真は、なるだけ自然体の自分の写真を設定しましょう。多分笑顔じゃなくても大丈夫です。

 (でもこの写真じゃなかったら就職先と知り合えてないんだよなぁ…。いやでも違う写真だったらもっといい企業と知り合えたかもしれないし…。

 就活は運も、大事です。)

 

 

N社(SIer

2月14日:インターンシップ

3月11日:説明会&一次選考

ー落選ー 

 

それで落ちるの?

 ゲーミフィケーション」で有名なIT企業です。ゲーミフィケーションとは、ゲームにおいて面白さを感じさせる要素をゲーム以外に応用して、教育・ビジネス・フィットネスなど様々なサービスを良くしようという概念です。

 簡単な例だと、勉強をすればするほどレベルが上がって報酬が手に入るのでもっと勉強したくなるとか、運動テストの結果がスコアで表示されてランキングも出るのでもっと体を鍛えたくなるとか、そういうものです。

 

 僕としてはゲームを作りたいとはあまり考えたことがなく、むしろゲームを使って何か社会に還元できないかについてよく考えていました。ポケモンGOのようにゲームで運動不足の解消ができないかとか、すれちがい通信のように人と人を繋げる仕組みができないかとか…。

 そういうのって、まさにゲーミフィケーションなんですね。ここまで企業の理念と一致するなんてなかなかないので、U社の次に入りたい!と考えていました。

 

 

 インターンシップではものすごい人数が集まってきていてびっくりしました。なんと60人くらい。今まで10~20人程度の規模が基本でしたし、最小は1人でしたし(笑)それだけ人気の企業なんだなぁと。やはりゲーミフィケーションのほか、ボードゲーム会やお昼寝制度などの面白い取り組みに釣られて来たんでしょうね。

 SIerのプロジェクト運営を体験するカードゲームをやりました。面白かったです(こなみ)。あとは会社説明を聞いたり、過去に行った講演の映像を見たりしました。

 

 のちの説明会では、自社開発であるゲーミフィケーションについての明るい話からうって変わって、主な業務であるSierとしての仕事の話がありました。一次受け二次受けとは何ぞや?受託開発自社開発とは何ぞや?といった、人事が現場出身である経験を元にした、リアルな話が聞けてよかったです。そのあとの一次選考ではSPIと適性検査をやりました。

 最後にオフィス見学もありました。購入できるお菓子や飲み物、素足スペースには人をダメにするクッションがありました(笑)ただ気になることとして、書籍が大して見当たらない。個人の席には何も置いてないし、広辞苑が一列に4,5冊程度しか入らなさそうな小さい本棚しかありませんでした。

 

 

 後日、結果が通知され…えっ?!落選…。

 SPIは8割取れてたはずですしそれで落ちるとは思えないので、適性検査で落とされたのでしょう。適性検査で落ちるなんて…ねぇ。 ESや面接すらできずに終わるのは悔しいです。

 実はこの会社、iOSアプリで斬新なシステムをもった音楽ゲームをリリースしていたんです。iOS音ゲー紹介の記事でも、長々と紹介を書かせていただきました。面接で個別に話を聞いてみようと思っていたのですが、叶わず…。残念です。

 

 

V社(アウトソーシング

12月23日:合同説明会

2月16日:インターンシップ

3月3日:説明会&一次選考

3月8日:二次選考

3月20日:面談

ー選考辞退ー 

 

自己成長を促す採用フロー

 説明会から華々しい印象を与えるアウトソーシング企業です。

 この会社、一味も二味も違いました。1社も内定が出ない状況にならない限り辞退しようと初めから思っていましたが、本当にそれでいいのか頭を悩ませたほどです。

 

 まず、合同説明会に集まる学生の人数が多い。1ローテ目ならともかく、人数が少し減ってくる5ローテ目に立ち見ができるってすごいよ。○×クイズで騒いでたせいもあるかもしれませんが。インターンで来てた近大生はOBがいっぱいいるから来たと言っていましたし、人気なんでしょうね。

 インターンシップもかなりお金がかかっていたはずです。詳細は伏せますが、とあるものをチームで製作しました。遊びみたいなものでしたけど、制限時間内に高性能のものを作るにはチームの連携が必須で、やりがいがありました。昼食の弁当もかなり豪華なものでした。

 

 そして最大の特徴として、選考フローが非常に凝っている。一次選考二次選考…じゃなくて個別に名前がついていて、なおかつ各フェーズに意図がある。そして担当する人事もフェーズごとに違う。

 最初に就活パスポートというものを渡され、各フェーズごとに記入が求められます。ワークで行ったことの復習みたいな内容に加えて、エンジニアとしてやりたいこと、将来のキャリアプラン、そして家族や友達からの応援メッセージ欄…。これを書くだけで就職活動の指針に具体性が増しますし意識も高まりますよね。すごい。

 

 一次選考…と言っても適性検査のみでこれは全員通ります。ここではまず会社説明と、V社の広告を考えて発表するというグループワーク(採用には無関係)を通して、V社について理解を深めてもらいます。

 二次選考では、自己紹介や簡単な性格診断によりグループのメンバーについて把握したあと、就職活動の軸について考えるグループワークと、V社の特徴であるコンサルティング業務を模したグループワークを行いました。これにより就職活動について自分の考えを深めつつ、コンサルティング業務の体験もできます。

 グループワークの様子は遠巻きに人事の方に観察されていました。2つのグループを1人で見てる感じなのでずっと見られているわけではないし、全然喋らないとかではない限り落ちない…はず。あと筆記試験もやりました。

 

 三次選考(個別面談)では就活パスポートも交えながら、なぜV社を選んだのか、就活の状況は、大学生活で何やった、などといった定番の話をしました。

 すごいのは、適性検査の結果開示。普通見れないものなんですが、そのまま結果が書かれた紙をもらいました。あの質問はこれを測っていたのか…嘘ついてるかどうかの数値って本当にあったのか…と勉強になりました。

 そしてちょうどN社でやった試験と同じ内容だったので、なんで落ちたかわかりました。協調性がめちゃくちゃ低い(笑)えぇぇ…。確かにチームを動かすような力はないですけど、ここに書かれているようにわがままでチームをクラッシュさせるような人間では決してないはずなんですけどね…?

 最後に、なんとお手製のレンズ・箱を組み立ててそこにスマホを設置することで、VR映像を見ました。志望分野別の、新入社員研修体験です。これで研修施設や研修内容が非常によくわかりました。素晴らしい…。

 

 

 選考は順調に進んでいたのですが、内定受ける気ないのに最終面接行くのは自分の性格上キツイと思ったので辞退しました。向こうの方も内定蹴るのは最後の集まりを終えてからでもいいから…と言われていたのですが。

 ネックだったのはコンサルティング業務ですかね。確かに外の立場から、なおかつ技術者の立場から業務改善の提案ができるのは、それなりにメリットはありそうです。しかしそれに時間を食われるのはちょっとなぁ…?別に仰々しくやらなくとも、こうした方がよくね?と軽く提案する程度でいいんじゃないかと思いました。

 あと一部分野以外はなぜか自動車免許がいるらしいです。僕は持っていません。他社でも免許持ってるか聞かれましたけど、別にいらないと言われているので、なぜV社は必要なのか謎です。

追記:自動車開発への派遣を希望していた人が、試運転するために自動車免許が必要なので、免許を持っていないだけで不採用になったケースがあったと僕の就職先で聞きました。多分そういう関係でV社では免許が必須化されているのだと思われます。 

 しかしそれ以外は自分的に全く問題なかったです。これだけ採用フローがしっかりしているのなら社内環境もそれなりに整っているのは伝わってきますし、研修制度も、事業規模も、社員同士の繋がりも良さそうでした。ただの選考にとどまらない斬新な体験をさせていただいて、ありがとうございました。

 

 

V社(SE)

2月21日:インターンシップ

3月18日:説明会&一次選考

ー落選ー

 

まさかの

 先述と同じ頭文字のV社ですが別の会社です。POSシステムを扱うIT企業です。

 どんな企業でもボロクソ言われる口コミサイトにおいて、「特に悪いところはないですが」と何人にも書かれており、ホワイトな企業なのかなと思いました。

 しかし内定をいただいたA社や就職先に勝る魅力はあまり感じず、悩みながらも一応一次選考には進みました。SPIと適性検査をやりました。

 

 落ちました…。

 SPIは8割は取れてたはずなので違うはずです。インターンシップで話した社員の方は「筆記ズタボロだけど通った」「誰でも受かるよ」って言ってました。ほんまかいな。

 まあ、原因はまたしても適性検査でしょう…。ねえ、適正検査で落ちるとか聞いたことないよ?就活ナビもFさんもこんな話一切してませんし、ググっても出てこないよ?こんなん対策しようがないじゃん…。

 

 …と思ってたら、適性検査で落ちたという記事がちょうど流れてきました。

29歳東大院生が「書類選考」で落ち続けたワケ | ボクらは「貧困強制社会」を生きている | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

 

 どうやら適性検査で落ちることはあるようです。僕のように人とあまり関わってこなかった人、鬱傾向があって疲れやすい人は、これで落とされることもあると覚悟した方がいいかもしれません。

 

 

O社(アウトソーシング

2月10日:合同説明会

3月7日:面談

3月13日:面談

3月17日:エンジニア座談会

ー選考辞退ー

 

たくさんの収穫

 アウトソーシングで最大手の企業だと思います。

 1回目の面談では、その場で書いた人生のモチベーショングラフを元に自分自身を見つめ直す機会が与えられました。というのも、それを見た人事の方がとことん深掘りしてきて、自分がどんな人間であるか第三者視点からのフィードバックをいただきました。

 どんなフィードバックがあったかというと

  • 「そろばんを約5年、水泳を約8年続けていた」→「ものごとが長続きする」
  • 「小学5,6年生、中学3年生のとき将来に不安を感じていた」→「環境が変わることに不安を感じる」
  • 「習い事や学校を選ぶとき、誰かと一緒に…という観点はなかった」→「自分の好きなことを追求する」

などなどなど…。

 この経験はすごくありがたくて、なぜなら上記で挙げたことは自分にとって当たり前すぎて、自分の特徴を示すものでも何でもないと思っていたんです。だから自分の気付かなかった一面を知ることができて良かったです。三者目線から自己分析を手伝ってもらうことは非常に有効だなと思いました。

 

 しかし人事の方がすごく親身になってくれたのはいいんだけども…。「●●君は人に期待されると活躍するタイプだから、ちゃんと個人のこと見てくれる企業がいいよ」「未経験でIT分野に進むんだったら教育環境が整っている企業がいいよ」って、正にその通りだってすごく励みになった(もしかしたらA社ではなく就職先選んだのはこの言葉があったからかもしれない)んだけども、その言葉を額面通り受け取ると、O社選ぶことがデメリットになるよね?(笑)

 O社って事業規模クッソでかくて、グループ会社が大量にあって文系も非正社員も採用してて…とわちゃわちゃしてる企業なので、個人のことあんまり見てくれなさそうだし、アウトソーシングなので教育環境もたかが知れてるんですよ。人狼ゲームで狂人なのに村利な発言繰り返して負けるみたいなことしてて、いいのかな?と思っちゃいました(笑)

 

 2回目の面談では面接の練習をしました。面接はいくらでも経験できても面接練習は機会が限られるのでありがたかったです。フィードバックで「内容が薄い。特に志望理由なんてアウトソーシングならどこでも言えるよね?」というのは納得しました。実は「相手が深掘りしてくる前提でわざと薄くしてた」んです。しかしそれはよくないと気付けたので、これからは言いたいことは聞かれなくても言おうと思いました。

 他にも「学生時代勉強してきたことや、ITの方志望してる理由なんかはしっかり考えられてて良かった」と良い点も教えてくださり参考になりました。ただ総括すると「『今の段階で』ここまでできてるのは良い」という評価だったので、まだまだ精進じないと、とも思いました。

 

 アウトソーシングでは珍しく、座談会として社員の方と交流する機会が与えられました。社員4人、学生3人という構成で、全員同じテーブルでした。他2人が全然喋らないので自分が喋るの控えてみたら、逆効果で部屋がしーんとなってしまい…(笑)(昔は喋らなかった方の立場だったんだから、そんなことしても喋らん人は喋らんの自分が一番わかっとるやろ!お前が喋って盛りあげろや!)

 社員の方が気を使って自らいろんな話をしてくださり、非常に参考になりました。薬学の院まで行ったのにそっち方面向いてないなってなり就活が闇だったけど、エンジニア向いてるんじゃない?のここのグループ会社の人に言われて来て、今は機械の設計で楽しく働いてるという方や、機械系の企業行って電気電子の企業行って…といろんな企業で働いてみるとそれぞれ文化の違いがあって楽しいとアウトソーシングをエンジョイしてる方など、ユニークな方々が来てくださいました。

 この企業の長所と短所を聞くと、事業規模が右肩上がりでアゲアゲなんだけど、その反面教育などの社内環境が整っていないと聞き、やっぱりこの会社は合わないなぁと思いました。だけどアウトソーシングの働き方についていろんな話を聞いて、アウトソーシング良いやんって業界の志望度は上がりました。

 

 アンケートで選考についてネガティブなこと書いたら、座談会以降でO社とは関わりはなくなりました。でも人事の方が親身になっていろんなサポートをしてくださったのは、本当に感謝しています。

 

 

T社(SIer

3月19日:説明会 

ー戦前撤退ー

 

無理…

 幅広くソフトウェアやシステムの開発を行なっているIT企業です。そして就活で一番最後に説明会を受けた企業です。

 志望度はU社、N社、S社(後述)の次に高かったです。しかし正直言って、受かるビジョンが全く見えない。こんな技術全振り(それが一番魅力でもありました)みたいな企業が、どうやったらこんなノロマでコミュ障で技術もなく打たれ弱い人間を取るのか。全く、想像がつかない。大手ではないんですけども、選考難易度的には大手に近いものを感じざるを得ませんでした。

 そして完全にあきらめたきっかけは口コミサイトの就活情報。近畿大学の情報学科の方で、就活ガチ勢なんですよ。ガクチカや志望理由などそこに書いてた文章は非常に素晴らしい内容でしたし、内定をもらった企業リストには準大手クラスの名前がズラリ。オージス総研、富士通エフサス、伊藤忠テクノソリューションズ、TIS…って何で10社くらい内定もらってんやこの人?!どうやってそのスケジュール乗り越えたんや?そして本命はどこなんや?

 で、その人がT社には落選していました。無理やん?!?

 

 やる前からあきらめるのはダメってよく言われますけど、さすがにこれは…ねぇ。すでにT社より下の企業に落ちてるわけですし。無謀な対策に時間を費やすくらいなら、情報系の勉強や卒業研究に注力すべきだと思いました。

 

 

 直前に説明会断るのもややこしいし、時間はあったので説明会には行きました。ビルのワンフロア一体が全部T社のオフィスですごかったです。

 学生の質問の質も高かったです。「社員のミスをカバーする仕組みはありますか?」とか「入社後1~3年の仕事内容は?」とか…。「家でも勉強してますか?」というのは真理を突いてましたね。回答としてはやはり家でも勉強してる、技術の発展がものすごいからそうしないとついていけない、と。

 これでえーそんなに勉強したくないと思う人は辞退すればいいし、すごい私も勉強したいと思う人は志望度が上がりますし、こういう企業のカラーをあぶり出す質問はいいですよね。残業何時間ですか?」とか紙に書いてること聞くしょーもない質問はいらんよ。

 

 余談ですが、隣に来た学生がやばかったです。時間ギリギリに来た僕より後に来た時点でやばいですけども、

  • コートを着て入室してきて着席後に脱ぎ、コートを膝に置いたままずっとガサゴソしてる
  • メモを取る気配がなく、話を聞いてるようにも見えない
  • 炭酸ジュースを開けてプシューと音を立てて、飲む
  • カバンを漁る
  • スティックのりで封筒に糊付けする

など、社員の方が一生懸命お話しされている最中とは思えない行動…。これがFさんがよく言ってる、事前対策だけではどうにもならない学生か…と思いました。彼は就職先見つかるのだろうか。

 

 

S社(ソフトウェア開発)

 3月18日:説明会&一次選考

ー落選ー

 

残念無念

 ソフトウェア開発に特化したIT企業です。

 3月に説明会が開催され始めて以降、まだ受けられそうな企業あるんじゃないか?とリクナビをひたすら漁っていた日がありました。どこもパッとしない…というのも、IT企業の募集って「人物重視の選考をします!」「人とコミュニケーションをとる方が大事!」「バイタリティ溢れる方求む!」といった求人が多く、技術に重きをおいた企業が全然見当たらないんです。

 そこで目にとまったのがS社。社員の教育について懇切丁寧に意気込みと仕組みが書かれており、非常に好感をもちました。それに飲み会がー社員旅行がーフットサルがーなんて自分にとってしょーもないことは一切書かれていない。

 さらに口コミサイトによると、3ヶ月のプログラミング研修で見込みがなかった新入社員は首を切られるらしい…!?未経験オッケーと言いながらそれはやばいなって感じですが、技術で勝負したいと思っている自分にとってはむしろ好感度上がりました。

 

 そして説明会、なんと参加者が僕だけ!(笑)興味持ってる人少ないのならワンチャンあるんじゃね?

 実際にお話を聞いてさらに好感度が上がりました。本当に、教育についてじっくり聞かせていただいて、明確に数十年先の将来のキャリアプランが描けたのはこの会社だけです。ソフトウェア開発として取引先の業界知識を勉強しなければいかんという話も聞いて、物理でいろんな分野を横断して勉強してきた学習能力が活かせるのではと思いました。

 オフィスも軽く見せてもらいました。…IT企業の説明会を回っていると「ITはパソコンカタカタやってるだけちゃうぞ」って耳が腐るほど言われると思います。が、S社はずっとパソコンカタカタしてました。他社だと電話してたり相談してたり誰かしらが移動してたりするもんですが。普段もこんな感じらしく、社員数人と個別にお話させていただいたときも、わりと寡黙なイメージを抱きました。

 

 すごく、働きたいと思いました。今まで書いてきた企業はキラキラした面に惹かれた感じがあって、自分が適応できるかはまた別問題だったんですけど、S社は落ち着くんです。実家のような安心感。働きたい場所を超えて、働ける場所だと感じました。

 ぶっちゃけアウトソーシングは、本当の本当は嫌なんです(笑)環境が変わることに不安感をもっているので、実家を離れて関東圏で一人暮らしをすること、派遣先の企業で働くことは大丈夫かなって不安があります。しかし不安だからあえて挑戦して、自己成長につなげようという、苦手にぶつかっていくスタンスなのです。

 一方でS社で働くことは、得意を活かしたスタンスです。たとえ客先常駐になろうとも関西圏内なので実家から通えますし、大学でやってきたC言語で研修をするので馴染みやすいですし、わからないところは教えてくれて私生活には干渉してこないという心地よい人間関係が築けますし、自分の好きな静かな環境なので働きやすい。

 絶対入社したい、そう思いました。

 

 しかしその願いはあっという間に…。

 説明会や座談会などのあと、SPIと適正検査がありました。全てデスクトップPC上での回答でした。SPI、大学での対策講座は受けましたし、SMART SPIというwebで練習問題が解けるサービスもやりましたし、今まで実際に受けてきたSPIもさほど難しくなかったです。

 が、なんか違う。非言語の問題が見たことない。難しい。

 そして、解けそうで解けない問題があったんです。何分も粘ってみるも、なぜか答えが出てこない…。あきらめて次進もうとしたら「まだ回答していません!本当に次に進みますか?」ってメッセージが出たので、飛ばすのをやめて再考を始めてしまいました…。

 結局1問あたりの制限時間をフルに使うも解けず。最悪。非言語の制限時間はもうほとんど残っておらず、問題の1/3ほど一切触れないまま終了してしまいました。終わった…。失意のまま性格検査をやっていました。

 

 どうすればよかったのだろう。SPI舐めてた。ちゃんと問題形式がどうとか、webのシステムはどうとか、ちゃんと調べておけばよかった。模擬試験受ければよかった。

 一応、エントリーシート(OpenES)を含めての一次選考だったので、全力で内容を練りました。文章力を総動員して仕上げました。

 

 落ちました。

 

 

就職先(アウトソーシング

2月8日:個別説明会

2月22日:一次選考

3月15日:二次選考

3月19日:内定

 

 最後は、就職先のお話で締めたいと思います。規模が小さめでマイナーなアウトソーシング企業です。

 

 すでにチラッと書いた通り、offer boxで逆オファーをいただいた企業です。しかし最初は、オファー意外ともらってるしこの調子で受け続けるのはどうなんかなぁ?アウトソーシングだから一応受けておくか…って感じでした

 説明会ではパワポで作られた丁寧な資料を頂き、じっくり話を聞かせていただきました。話が趣味の話に逸れたとき、なぜか人事の方がボルテやったことあるそうでめっちゃ雑談してました(笑)

 

 

 一次選考、面接は3社目でした。その前に物理の筆記試験も行いましたが、全体的に簡単でした。なお適性検査はありませんでした!やったね!(?)

 説明会の人事の方が応対してくれたので面接もそのままやるのかと思いきや、別の方が担当しました。そこまでフラットな雰囲気ではなく、普通に聞かれたことを真面目に答える感じでやりました(質問自体は雑談みたいなものでしたが。)手応えは微妙。

 

 ただ後から考えると、人事の質問は非常に的確だったと思います。「卒業生の進路はどうなってるの?」→「就職先としては意外にも情報系が一番多いんですよ」、「専攻と違う情報系ですけど、本当に出来ますか?」→「大丈夫です!この一年で情報系の講義とったりして勉強するので」といったやりとりがありました。このときクールな人事にリアクションがあったのです。

 これ、聞かれなかったら言ってないので落ちてたかもしれません。先輩の進路というマニアックな質問、そして本当にできるかという覚悟を問うた質問、それらを投げかけた人事には感謝しなければなりません。

 

 

 めでたく二次選考には進みました。しかし当時はすでに内定をもらったA社よりは志望度が低く、本当に練習という感じで受けに行きました。

 いきなり「自己PRをしてください」って言われて、ヤバかったです(笑)というのも、構造化面接をほぼやってこなかったので、こういう一方的に長々と話す必要がある質問に慣れてなかったんですよ。練習してない自分が悪いんですが、同じ言葉を何度も言ってしまうような曖昧な話になってしまいました。

 しかし一応伝わったようで良かったです。そのあとは雑談形式になったので普通に話せました。…父親の職業ってそれ聞いたらあかんやつでは?(笑)

 

 ここでも人事の質問は的確だったと思います。C言語の授業はどれくらい?」→「3コマ+実験+卒業研究でやってます」、「じゃあ情報系と変わらないくらい技術はあるかな?」→「いや、、そこまでではないですけど、未経験の人よりはずっとできると思います」

 今まで面接でC言語やってるって何度も言ってきましたけど、ここまでちゃんとやってるとアピールできてなかったかもしれません。コマ数を聞かれたことで初めて、C言語は情報学科並みにやってきたことが伝わったのです。

 今実際に情報系の授業をいくつか受けてて思うのは、近大の情報学科においてはネットワークやJavaにものすごく強い…んですけども、C言語だけなら物理学コースの方が強いかもしれないのです。(もちろんそういう授業をとってる物理の学生に限った話ですし、Cにもやる気出してる情報の学生がいれば明らかにそっちの方が強いですが。)

 

 他には「windowsで開発できるか?」→「やったことないですけど、Linuxできるならできると思います」→「ですよね(笑)」。ここでうーん?て反応されたら開発の何も知らんなって失望するところでしたが全然大丈夫そうです。

 あと就活終盤で面接にも慣れてきていたので、「現在は趣味でpythonJavaやってます」とか、相手から聞かれる前に自己アピールをしていました(笑)これくらいゴリ押さないとね!

  

 

 最後、「ぜひ来ていただきたい」と言われて嬉しかったです。無事に内定もいただきました。

 それから約2週間後、S社から落選通知を受けた時点で僕の就職活動は終了しました。そしてA社へ内定辞退の連絡、そして就職先へ内定承諾の連絡をしました。

 

 最終的にA社ではなくこちらを選んだのは、本当にわずかな差でした。社内掲示板、技術力、そして人事の方から強く期待していただけたこと。

 特に電話で内定通知をいただけたとき、「話すことが苦手だったことを克服したチャレンジ精神を評価して採用しました」と言われ、自分が言いたかったことがちゃんと伝わったんだ…と感動しました。内定後に会ったときも「●●君は真面目だね」と言われ、自分のことよくわかってるやんと安心しました。ここなら働き始めてもちゃんとサポートしてくれるだろうと思いました。

 

 しかしまさかここに入るとは、最初は思いもしませんでした。そのときの気分次第ではoffer boxのオファーを断ってた可能性もありましたから。会社を広く見ていて本当に良かったです。

 

 

総括

 

 就職活動は、やはり夏からやっておけばよかったと後悔しています。だってずっとシャドウバースやってましたし…。特に本格的に就業体験できる複数日のインターンは、夏じゃないと参加は厳しいです。秋以降になるとそもそも1dayのインターンばかりになることに加えて、仮にあっても大学の講義や他のインターンと被ってしまう都合上参加しにくくなるんですね。

 

 しかし就活始める前はインターン怖いなー行かんでも選考受けられるかなーみたいな馬鹿なこと考えていましたけど、ビビりすぎでした。大抵の企業はリクナビのボタンポチーするだけで参加できますし、無料でええんかよってくらい人生に役立つ経験が得られるので、行かないと損です!

 それに向こうの方も信じられないくらい親切なんです。それこそ接客業における店員とお客様の関係性のようで。この学生クソやな…ボロクソ言って出禁にしたろ!とかも絶対にないです。叱られることがあってもそれは愛の鞭です(笑)今の時代下手なことやると、SNSや口コミサイトで悪評振りまかれますので、相当神経使ってやっていますよ。

 しかし選考始まるとあっさり落とす模様。

 

 

 始まる前から、苦戦することは百も承知でした。そして適正検査で落とされたり、SPIで落とされたりと面接すら行けない悔しい結果になった企業もありました。自分の就活は失敗だったのかも…?

 だけど近畿大学のデータベースを見ると、就職先の企業に入社した卒業生はみんな電気電子か情報でした。そんな中、入社実績のない物理学コースで、なおかつ専門分野が違うソフトウェア開発部門に入社できたのは、ある意味成功と言えるのではないかと思っています。

 何よりも、話すのが苦手だったことを克服したエピソードを買われて内定をいただけたのが、本当に良かったです。

 

 正直言って就職先は、大手と比べると待遇は良いとは思いません。教授からも、君ならもっと上いけると思うし時間もあるけど、本当に就活やめるのかと確認されました。

 でも世間一般と比べると良い方なのは確からしく、クリエイター職を目指しているフリーターの弟から「初任給20万超えてるスゲぇぇぇ!」「完全週休二日やスゲぇぇぇ!」と言われました(笑)

 

 

 来年度からは実家を離れて関東圏で一人暮らしをすることになります。第二の人生が始まるつもりで、今までの鬱然とした人生を挽回すべく、明るく頑張っていこうと思います。

 

 ここまで読んでくださった方はありがとうございました。これから就活の方はがんばってください。こんな長文読める人ならきっと大丈夫だと思います😄